*第13回女性将棋ファンの集い*
〜2004年9月5日〜


女性将棋ファンの集い'04

9月5日に関西将棋会館5階で催された
女性将棋ファンの集い
というイベントに参加して来ました。


受付を終わらせて会場に入ると、何だか御上段で谷川先生・岩根女流1級・阿部隆7段と一緒に写真を撮っている人の姿が…。
何と、記念撮影のサービスをやってくれていたらしく、早速私も便乗。(節操無しめ…)
本当は、帰りがけに出来たてホヤホヤの写真を渡す趣向だったようなのですが、時間間に合わず、後日郵送という形になりました。このイベント、M氏も連れていったんですが、きっちし一緒に写ってたりします。
…嘘です。一人で行くの嫌だから付いて来てもらいました。阿部先生に「女の子の隣の方がいいでしょ」と言われてそのまま岩根女流1級の方へ。阿部先生、テレビで受ける印象と違って気さくな方だな〜、と思いました。



トークショー
質問コーナー
クイズ
大逆転将棋?
ティータイム
リレー将棋
ビンゴゲーム



トークショー〜
理事の東7段の挨拶が終わると本編スタート。阿部先生が現在NHK将棋講座の担当(岩根女流1級はアシスタント担当)をしている関係で、一番初めにその関係の話題が出ました。講座をするとき、やはり対象設定が難しいようです。谷川先生(20年くらい前に講座担当)は「どんな場合でも『難しすぎる』『簡単すぎる』は仕方ない」と言っておられました。阿部先生は上級者〜初段くらいを念頭においていたみたいです。でも段々難しくなってしまった、とも。

以下撮影時の裏話が続々と。断片的になりますが。
阿部先生「リハでしぃちゃん(岩根忍女流1級のこと)が笑いが止まらんのですよ。で、撮り直しになる」
岩根女流1級「阿部先生が、一番初めの部分を言い間違えるんで撮り直しになるんで、それで段々面白くなって…だからそもそも阿部先生の責任なんですよ」
谷川先生「棋士なんで、大盤に向かうと、水を得た魚のように喋りだせるんですけど、そこまでは大変ですね」
阿部先生「他には、リハーサルでは結構上手く喋れたのに、本番になるとうまく言えなかったり。リハ撮っといてよ、みたいな気分になりますね。」
谷川先生なんで同じ事何回も喋らなあかんねん、って気にはなりますね。だからリハのときはさ〜っと全体の流れを確認するくらいで終わらしとくのがいいんですよ」
阿部先生「あと大阪からだと、経費の関係で3本撮りなんですよ。東京の人が担当だと2本撮りなんですが。だから最後の方はもう我々くたくたで。」
谷川先生「一本あたり2時間くらいかかりますしね。」
阿部先生「他にも、あれ、一発撮りなんですよ。だから時間内に入れようと最後の方は必死に進めたり。しぃちゃんもう腕上がらなくなってきてたりするし。最後の詰め将棋のコーナーは撮り直しもアリなんですが。だからそこまで進むとホッとします」
谷川先生放送禁止用語言えば撮り直すかもしれませんが。」
阿部先生「あと風邪をひくと大変ですね。」
岩根女流1級「阿部先生ヒドイんですよ。うつそうとするんですよ(笑)」

何よりもまず、谷川先生が関西弁喋っていた(イントネーションも言葉遣いも)のに、正直驚きました。やはり関西のプロ棋士さん同士だと地がだしやすいのかなぁ………などと思いを馳せてみたり。

谷川先生がNHK杯優勝した時期と
講座担当した時期が近かったため、両者の関連性の話へ
谷川先生「講座で偉そうに言ってしまってるんで、簡単に負けられないし、戦法とかもあんまり講座と違う事出来ないですね。」
阿部先生「私はそういうのは気にしませんけれど、本で自分の言ったことをそのままやって勝てたとき気持ちよかったですね。」
谷川先生「(戦法に関する質問を司会の方からされて)タイトル戦では持ち時間が長いものは、折角それだけの時間をもらって指しているわけですから、じっくり考えて指すようにしています。持ち時間が短いと、そんな訳には行かなくて、途中まで前例のあった形をなぞるのも仕方ないんでしょうが。」
阿部先生「あと、若い人に研究で良いように負かされるのが嫌で、形を逸らしていくこともありますね。昔はね、自分らが上の(年配の)ひとをそうやって負かしていったんですけど、今は逆に若手に研究勝負で負かされたりしますからね。」

更に、
中井女流王将・倉敷藤花と清水女流王位・女流名人の話も。
司会の方「岩根さんは最近清水市代女流王位・女流名人と対局されたわけですが、そのときの感想とかは…?」
岩根女流1級******はないなァ(!)、と。あ、でもこれオフレコにしといて下さいね。」(注:岩根女流1級のオフレコ願いを尊重して伏せてあります。)
阿部先生「強気なんですよね、この子。負けた棋譜とかもですね、並べてくれないんですよ」
岩根女流1級「あれは本当に並ばなかったんですよ」
阿部先生「それまずいがな!!普通憶えとるもんやろ!!谷川先生はどうですか?」
谷川先生「え、まぁ最近のは本当並ばなくなってしまったりあるんですが……(岩根女流1級の方を向いて)20代からそれはマズイと思いますよ
阿部先生「あと、勝った棋譜は意外と並ばなかったりするときもありますけど、負けた棋譜っていうのははっきり残ってたりするんですよねぇ。」
谷川先生「まぁ、負けた原因は憶えておいて、負けたこと自体はさっさと忘れるようにしてます。難しいんですけどね。」
司会の方「今の話に関係ありますが、谷川先生は最近清水女流王位・女流名人とお好み対局をされたことがありますが、女流の強い方、清水さんや中井さんの印象とかはどうですか?」
谷川先生「やはり終盤が強いな、という印象ですね」
阿部先生「(谷川先生がした)お好み対局は時間のハンデがね、激しいんですけど、やはり中井さん清水さんは勝負に対する執着心が物凄いんですよ。オニのような顔して睨んでますから。しぃちゃんはそういうところが足りへんのや。だからこの前のも、もう必勝だったのに、終盤で捲くられた」

……こんな感じだったと思います。細かいところは記憶出来てないんで、ところどころ順序がおかしかったりとか、抜けてるところとかあるかもしれません。なかなか上記の様子では表現できなかったのですが、谷川先生がいつもより饒舌な感じだったのが印象的でした。



質問コーナー〜
トークショーの流れでそのまま参加者からの質問コーナーへ突入。以下質問内容と解答です。

「羽生先生は谷川先生と将棋を指すのが一番楽しいということなんですが、谷川先生の方はどうなんですか?」
谷川先生「楽しいっていってもどういう風にって言うのもあるんですが、…勝てるから嬉しいとかだと困るんですけど…(実はここの部分のインパクトが強過ぎて、あとの肝心なところ忘れてしまいました。)」m(_ _)m

「棋士の土日とかはどんなんなんでしょうか?」
谷川先生「家でもやはり、仕事が色々あるんで(実はここ、結構色々言ってくださってたんですが、忘れてしまいました。御免なさい。)、あまり家だから、っていう感じにはならないんですが。あと、最近上の子が将棋を指すようになって、その相手をさせられたり。」
阿部先生「谷川先生なんかは忙しいんで、違うんですが、僕なんかは週2日対局があればいいほうなんで、他の日は家にいて、買い物に出かけていったり、あとは将棋の勉強を、今では2〜3時間程度したりとか。昔はもっとしたんですが。遊ぶ時も、向上心をもって切り替えて遊ぶのが大事だと。しぃちゃんはどうなん、勉強?」
岩根女流1級「え〜…。でも私はするときはしますよ。しないときは、一日中全然しないですけど。」
阿部先生「するときはどれくらい??」
岩根女流1級「え〜…2時間くらい」
阿部先生「20代の若い頃はもっとせいよ!!執着心が足らん!!」

「阿部先生は岩根女流1級のことをなぜ『しぃちゃん』『しのぶちゃん』と呼ぶんですか?」
阿部先生「僕は子供の頃からしぃちゃんのことを知っていて、その頃は肩から…(身振り手振りで説明。サスペンダー??なのかなぁ??)をしていて、髪の毛も短くて、…そんな頃から『しぃちゃん、しぃちゃん』て呼んでるんで、今更呼び方変えるのも違和感があるんですよ。その頃の印象が残ってるんで。NHKも最初は『岩根さん』だったんですが、…」
岩根女流1級「NHKは諦めてくれました♪」
阿部先生「谷川先生は、しぃちゃんは…」
谷川先生「私は(しぃちゃんとは)言えませんね…
岩根女流1級「(間髪入れずに)言って下さい☆★☆

「体調について」
谷川先生「長時間だと、目の疲れや肩こりは起こります。かなり疲れるんで、翌日対局とかは無理ですね。あと、2回ギックリ腰になったことも」
阿部先生「職業病ですよね。あと、対局に負けたら『あ〜…ぁ』って感じで、以前はそのまま家に帰ってたんでまだ良かったんですが、最近は家が遠くなったのでホテルに泊まるんですが、部屋で一人で自分の負けた棋譜思い返していっぺんに疲れが溜まります。」
谷川先生「@@@@(←自分のメモが読めない;;)」

「秒読みに追われて反則の経験は?」
谷川先生「私は奨励会に入ってからは一度もないですね。だから秒でギリギリに指されたりすると、逆にこっちがドキドキしますね。」
阿部先生「この前某Y5段がそこでしていまいましたが、私もありますね。2歩をしてしまったんですよ。その局面はもう必敗だったんですが。だからですね、周りから『わざとやろ!』って言われました。大体、自分が勝ってる時っていうのは2歩とか反則はないもんですね。」
岩根女流1級「私は奨励会の頃、1度だけ時間切れ負けしたことがあります。でも、その1回だけですよ!」
谷川先生「あと、昔は、駒が行けない所に行ったりしたり、2手指し(2手連続で同じ側が指してしまう事)も…。今は朝から部屋は静かですけど、昔は雑談して指してたんで。」

「谷川先生の登山話〜運動とか」
谷川先生「大崎善生さんと25の頃1度だけ登りましたが、それ1回キリです。」
阿部先生「ウォーキングは棋士には丁度いいですよね。良くやります。」(この辺からうろ覚え度高い;;)
「熱とか対局に際して出したことは?」
谷川先生「最近はないですね。で、熱だしたからと言って、必ずしも負け…ってわけではないですね。」
阿部先生「私もそうですね。余計な手を読まなくなるんですよね。今まで5回熱出して5戦5勝!!
岩根女流1級「私も、熱を出した時は調子はいいですね。ボーッとして…あまり変な手を読まなくなります。」
阿部先生「ただ、それは普段健康だからっていうのが前提ですが。やはりトータルでは健康でないと勝てません。」




クイズ〜
今度は司会の方から谷川先生、阿部先生、岩根女流1級、川崎大地2段の4人に関するクイズが出題されました。予め会場の参加者を「王将」「飛車」「角」「将ちゃん」の4チームに分けてチームごとの点数で、景品が変わるという設定でした。因に私は「角」チームでした。以下、出題内容・回答、それと私の心の声(この色で表記)を記しておきます。

「谷川先生の家での悩みごとは?」
何か光速ノートに書いていたコトの応用(?)ですね(^▽^)v
→子供が『構って欲しい』とせがむ。
谷川先生「最近は将棋の相手もさせられるようになりました。」
司会の方「え!?因にどれくらいの強さで??」
谷川先生「いや1週間くらい前から始めたとこなんで。全然。妻が『対局前は駄目よ』って言い聞かせてくれてますが…。」
司会の方「やっぱり将来は将棋の…」
谷川先生「いやホントに…まだ駒の動かし方覚えたばかりくらいですし。」
親がどうだからっていうのは親子双方その気が無いんだったら言われるの嫌かも…

「川崎大地2段の師匠は?」
知らないけど、関西で有名な、難しい詰め将棋作る人かな?一番確率高そう…
→森信雄6段(やっぱり
前の方に居た、ちっちゃい女の子が1発で当てたのですが…
女の子「モリノブオ〜!!」
司会の方「あ!!これは有名ですもんね〜(と川崎大地2段のほうを見る)正解をどうぞ」
川崎2段「いや…あの…勿論正解ですが……その子、師匠の姪御さんなんですよ……」
司会の方「え!?……いやでもまぁ…正解に…」
…………;;世間て狭い………

「阿部先生の初恋は?」
知らんっ!!
→小学校2年生
これは色んな意見飛び交いました♪幼稚園から小学校六年生まで。

「岩根忍女流1級が、プロになって変わったことは?」
→イベント事で外に出る機会が増えたこと。
細かいやりとり全く覚えて無いんですが、ヒント言おうとして殆ど答えいいかけてしまう岩根女流1級に、阿部先生が「あかん!!殆ど答えいってもうてるがな!!」ってツッコミいれていたのが印象的でした。

続いて阿部先生からの出題。
「さっきは殆ど答えいってもぅたから」とのこと。
「しぃちゃんの初恋はいつ?」
寧ろ左の御方(谷川先生)にそれ振ってみてほしいです!!
→小学校5年生
……左ッ側に……[←暴走]

「谷川先生が一番勝って嬉しかったタイトルは?」
本命は初タイトル/永世位資格取った名人。対抗は竜王か震災とも絡む王将…安直??
→名人
ここまでの各参加チームの成績が「角」チームダントツだった為、『んじゃ不正解にしようかな…』と谷川先生。なんかお茶目な感じでした。(流石に不正解にはなりませんでしたヨ)

「(1昨年羽生竜王に挑戦した)阿部先生のこころの中は?」
これは3択でした。
…が、私の理解不足で2と3の区別がつきませんでした。
1…(羽生先生に対し)コノヤロウ!!
2…充実感その1
3…充実感その2
→正解は3の『充実感その2』でした。
これは全員挙手で参加する形式だったので、他のチームにも逆転のチャンスあり!!にしてありました。
司会の方「因に谷川先生は沢山タイトル戦指されてますけど、初めて羽生先生と指されたときの印象はどうでしたか?」
谷川先生コノヤロウ!!!……とは思いませんでしたが、初めは戸惑いもありました。あと、充実感と言う点ですが、タイトル戦になるとホテルも最高級の部屋を用意してくれますし、前夜祭も盛大に催してくれたり、そこでファンの方とも交流取れたりして、そういう点でも感じたりもします。」





ト−クショ−関係のコーナーは以上で、
谷川先生はここで退場されました。

最後に
「今から下で本にサインして行くので、
よければ買っていって下さい」

ときっちり宣伝もしておられました。


追記:今年は参加者が多かったようで、谷川先生も気になられたのか、入り口の名簿に目を通しておられたようでした。谷川先生、お忙しい中お疲れ様でした。




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